成長を楽しもう!
医局長メッセージ
東京大学医学部附属病院小児科
医局長 絹巻暁子
わたしたち小児科医には「子どもの総合医」として、病院を訪れる子どもたちだけでなく、地域で育ちゆくすべての子どもたちが、どのような状況でも健やかに成長できるよう、主体的・創造的に活動するという使命があります。診療、研究、教育はもちろんのこと、社会問題となっている少子化に加え、疾病構造の変化、虐待、移行期医療、小児科医の偏在、働き方改革といった課題を、多様な背景を持つ小児科医や小児医療に関わる人が、それぞれの専門性や経験を活かし、お互いを尊重しながら協働していくことが期待されています。
東京大学小児科学教室は1889年に開設されました。伝統的にとても自由な教室で、誰でも存分に活躍できる環境、そしてそれを支援する気風が根づいています。小児医療に携わるうちに興味の対象が絞られていく人、興味の対象がどんどん増えていく人、小児医療とは一見関係なさそうに見えることに興味が向いていく人、様々な人がいます。専門性を追求する人、総合的に基盤を支える人、育児・介護・疾病など様々な事情と折り合いをつけながら両立を続ける人、現場の人、組織を束ねる人、活躍の仕方も人それぞれです。様々な人との関わりが、自分自身の成長にもつながります。「子どもの総合医」として果たせる役割は無限にあるのです。
希望を持って飛び込んできてください。新しい力が支えになります。
子どもたちの成長のために、わたしたちも共に成長し続けましょう。