東大の小児ICU系病棟で勉強してみませんか!
小児科医師を目指す医学生や若い先生方へ
医学部附属病院 小児・新生児集中治療部
部長・教授 高橋 尚人
これから、小児科医として歩み始めたいと考えている皆さん、険しくても素晴らしい道が待っていますから、是非頑張ってください。ここでは東大の小児ICU系病棟のご紹介をいたします。
私が東大NICUに赴任した2012年に、東大NICU・GCUのスタッフと以下の4つのポリシー(基本方針)を共有しました。
- 新生児・家族の幸せを第一に求める
- 東京、日本、アジアの四次的NICUとなる
- 世界の新生児研究の代表的NICUとなる
- 次世代リーダーの中心的育成機関となる
NICUに限らないことですが、子どもとその家族のために働く、それはとても素晴らしいことです。子どもの病気は飛躍的に生存率が向上していて、助かった子どもたちには大きな未来が待っています。そして、誰よりも大切に思う子どもが家に帰って来る、その家族の幸せのために働くのは最高の幸せではないでしょうか。
ICU系病棟はまさにチーム医療です。NICUは、上記のポリシーの他に以下の目標も掲げています。
- スタッフはお互いに尊敬し協調する。
- スタッフの人生を生き甲斐のあるものとする
医療の楽しさは、多くの友人や仲間と共通の目標を持って働くことだと思います。難しい病態に対して、共同で知恵を振り絞って乗り越えて行ったり、時には仕事の後に一緒に食事に行ったり、そんな時間を共に過ごしませんか。
大学病院は最も高度な医療を行う所です。東大小児科も多くの診療科と共同しながら、他の施設では診きれない子どもたちのための四次的な病院として機能したいと思います。特に東大PICUは東京都の4つのこども救命センターの1つとして機能しています。
大学病院は教育、研究の場でもあります。東大小児科の研修医はまず小児科専門医取得を目指し、取得後はそれぞれのサプスペシャルティ領域の専門医と医学博士の学位取得を目指すことが多いです。東大NICUの医師は専門医と学位の両方を全員に取得してもらうことを目指しています。人生の一時期を研究に没頭するのはとても良いことだと思います。東大小児科では大学院生が研究に集中できる体制を用意しています。東大小児科で、世界的レベルの研究を行い、トップジャーナルへの論文掲載を目指してみませんか。
最後に、プライベートな時間も大事にしてください。私には4人の娘がおりますが、小学校・中学校と不登校で過ごしました。今は皆、巣立ってそれぞれの道を元気に歩んでいますが、家族として過ごしたその時間が私の人生の宝です。家族がいるからこそ頑張れる、そういうものだと思います。もちろん家族でなくても、友人でも社会のコミュニティでも構いません。皆さんのそんな時間を大事にする東大小児ICU系病棟を目指しています。
皆さん、東大小児科に興味を持っていただき、遠慮なく、ご相談いただけたらと思います。お待ちしています!。